わけやめました。



いろんなクリキと日向夏を描きます。

 2022年のエイプリルフールでクイアベイティングの問題を知りました。そして自分自身もその行為を行っていた。という反省と、「GL的作品をかこうと思っていたじゃないか」という思いから、新たにGLページを作りました。
 (FRONTROW『LGBTQ+を食い物にする「クィアベイティング」とは?』 URL:https://front-row.jp/_ct/17278815


 しかし、日々更新し続けている中で問題にぶち当たりました。「ステレオタイプ強化」の問題です。ステレオタイプとは超簡単に言ってしまえば「先入観」のようなものです。男性なら髪が短い、女性なら髪が長い……、BLは今まで通り更新してきたのですが、GLでは“リボン”を付けたり、髪を伸ばしたり…、これが更新を続けるうえで大変な問題となりました。私が同人的文脈での「カテゴリ」と呼ばれるものを意識しすぎているが故でもあります。
 検索サイトに登録するときなどは、自分の描く作品のジャンルを決めて、サーチサイトに載せなければならないのですが、私のサイトは、とりあえずBLという意識ではじめ、おそらくBLサイトである…、少なくとも、【他】でかいている『意識低い恋人たち』『知ってる二人』は同性カップルで、小説もその意識が強い作品が多いです。が、これはメインコンテンツの『マロングラッセと日向夏』には適応されません。この作品は、自分でもBLというカテゴリに違和を感じることがあるほどに長く、愛着ある作品になりました。

 クリキと日向夏の二人は、生まれの性別(これは肉体的意味)が違っても、女の子(これはそうであるとされる外見や社会的意味合いとして)になったとしても「クリキ」と「日向夏」なので、リボンをつけたり、つけなかったりします。というか、男の子であっても、リボンをつけることがあったり、つけなかったりすることがあります。【長編】では二人はメンズ服を着て生活していますが、一般的に女性的とされる服を着ることに特に躊躇はありません。

 さて、更新の都度考えてきた結果なのですが、【GL】でクリキと日向夏を“女性”としてを描くときだけ、リボンをつけ、髪の毛を長くしたりしてしまっています。正直に言って、それは2022年に発した<なぜこのページを作ったのか>という決意の中にある「誤った表現を残し続ける自分」を続けてしまっています。というか「新たに誤った表現を残し続ける自分」をしてしまっています。
 私はジェンダー・クィア理論に特段詳しい訳ではありませんが、男・女を強調するステレオタイプが問題であることは意識できます。だから、それを「やめたい」と思いました。

 これはよくないと思ったが故に、【BL】【GL】というカテゴリを無くし、やっぱり【短編】で更新し続けるという新たな意識に変わりました。BLサイトでGLカテゴリが無くなったからと言って、これからもGL的表現をかかなくなるわけではありません。ただ、ページを分けることになってしまっていたのが、そもそも、なんかおかしなことで、性別で外見的特徴を強調するのもおかしいな。と思ったのです。
 同人用語の中には「地雷」と呼ばれるものがあり、それらに気を遣う文化があることは知っていますが、マロングラッセと日向夏は私のサイトで、好きに描き、常に漫画に注意書きができるわけではない。ということをここに言わなければなりません。
 そうした野放図な感じがある意味サイトを続けることができる楽さにもつながっているので、その辺は「スンマソ」くらいの意識です。
 今後表現としてぶつかるものがあるかもしれませんが、都度考えます。「今まで○○だと思っていたもの」をある意味変更する宣言なので、矛盾するように思われる方もいるかもしれません。が、性自認やセクシュアリティは変わることがありますし、矛盾続けることができるのが創作の良いところだと思います。

 いちいちこうした宣言を行うのは、私なりのクィア文化(BL,GL作品も含むと考えています)に対する敬意でもあり、自分が「間違えていたよ」ということをお伝えするためでもあります。

 結局、何が言いたいかというと、いろんなクリキと日向夏をかきます。ということです。
 今後ものびのび更新したいと思います。

20220911 箱庭とび子
GLページを作った時の声明


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